診療科・部門紹介

DEPARTMENT

婦人科

施設認定

  • 日本婦人科腫瘍学会専門医制度指定修練施設(A施設)
  • 日本臨床腫瘍学会認定研修施設(連携施設)

当科について

1992年4月に婦人科を開設し、今まで多くの地域の方々の治療に当たってきました。
東大阪市住民の方に対しては、市民検診(子宮がん検診)を通じて健康管理の一助を担っています。
また若年者にはHPVワクチン接種にて子宮頸がん予防を図っています。

婦人科診察では、経膣超音波にて子宮・卵巣の異常を早期に発見し、必要に応じてMRIやPET-CTなどで精密検査を行っています。
検査結果や病状の説明には、患者さまに分かり易い言葉で説明するように努めています。
婦人科の良性疾患はもとより婦人科がん(子宮・卵巣・外陰)治療も数多く行っています。

外来診察では、患者さまが納得できるまで時間を掛けて説明しています。

方針について

あくまでも患者さまの病状に合わせた最善の治療を提供しています。

★「がん」診療:ガイドラインに沿った標準治療を基本に個々の患者さまの状況を加味して行っています。病理組織診断でがんが確定すれば、一部のがんでは更にその後の治療法選択にも関わる遺伝子検査も実施しています。

治療においては、従来からの手術・化学療法・放射線治療に加えて分子標的薬を組み合わせた新たな治療やそれらを組み合わせて集学的治療を行っています。

進行がん患者さまには、可能な限りQOLを低下させないように負担の少ない治療を選んで実施しています。

★更年期障害、月経困難症:ホルモン剤や漢方薬により症状改善を行っています。

★良性疾患の手術治療:経膣的手術(骨盤臓器脱)や内視鏡(腹腔鏡、子宮鏡)による低侵襲手術を積極的に取り入れています。

実施している検査一般
予約検査 ●子宮がん市民検診(2F健診センターにて予約可能)
●超音波検査(静脈血栓塞栓症の有無、腹部一般)
●骨量測定検査
●MRI 
●PET-CT(診察医師の指示による)
診察時に行う検査 経膣超音波、子宮がん検査、採血など

主な疾患・治療法・検査法

主な症状とその原因疾患

下腹部痛

【月経痛】
・器質的月経困難症(子宮内膜症子宮筋腫
・機能的月経困難症(生理的現象ですが、痛みが強い)

【月経終了後1週間前後に痛む】
排卵に伴う腹膜刺激による痛み

【常に重く痛い】
子宮・卵巣の腫瘍、骨盤内膜症

【激しく痛む】
卵巣腫瘍の茎捻転、子宮外妊娠、卵巣出血

外陰部の痛み
外陰ヘルペス(非常に痛く排尿困難になることもあります)
萎縮性膣炎、カンジダ膣炎
腰痛
月経不順
ホルモン異常(高プロラクチン血症、甲状腺ホルモン異常、更年期症候群)
多嚢胞性卵巣、無月経の場合は妊娠の可能性もあります。
外陰部の痒み
帯下の増量→ 膣炎(細菌感染、トリコモナス、コンジローマ、カンジダ)
帯下の量変化なし→萎縮性膣炎
排尿・排便に違和感・膣から何か触る
骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤)
腹部膨満感
卵巣腫瘍、子宮腫瘍
不正出血
子宮がん、子宮頸管ポリープ、膣炎、尿道カルンケル、ホルモン異常、痔核
不眠、顔のほてり、イライラ感、不安感、発汗
更年期障害

婦人科で代表的な疾患について

子宮筋腫
好発年齢
40才後半
症状
月経時の出血量が以前より多くなり貧血になった、下腹部膨満感
月経時の下腹部痛、頻尿
検査
超音波検査、CT検査、MRI検査
治療
〈適応〉非常に大きい場合、過多月経により貧血が改善しない場合、頻尿や排尿困難を来している場合、小さくても粘膜下筋腫の場合(出血量が多いので)、腰痛など圧迫症状のある場合
●ホルモン治療(偽閉経)・・・6ヶ月間治療
●手術治療・・・腹腔鏡を使用した低侵襲手術、膣式、開腹・・・個別に対応
子宮がん(頸部・体部)
好発年齢
40才後半~50才前半 最近では若年者の罹患も増加しています。
年齢にかかわらず、閉経後の患者さまもみられます。
症状
不正性器出血 無症状でもがん検診で発見されることもあります。
検査
子宮頸部・体部の細胞診検査、生検による病理検査
治療
手術が原則ですが、進行期によっては抗がん剤や放射線治療を選択する場合もあります。手術の出血量が多くなると予測されるときは、手術前に自己血を準備することもあります。
卵巣腫瘍
好発年齢
良性の場合は、年齢問わず発症することがあります。
悪性の場合は、40才後半~50才前半
症状
下腹部違和感、腹部膨満感、下腹部痛・・・中年太りと考え易いので注意が必要です。
検査
超音波検査、CT検査、MRI検査、血液検査(腫瘍マーカー)
悪性の場合は、PET-CT検査でがんの拡がりをチェックします
治療
手術が原則
良性の場合・・・患部のみ摘出も可能
悪性の場合・・・卵巣摘出、子宮摘出やリンパ節郭清も基本術式です。
術後の追加治療(抗がん剤治療)はガイドラインに沿って実施しています。
腹腔内で広がりやすいため、早期発見・早期診断が治療の決め手になります。
子宮内膜症
好発年齢
20才~40才
症状
月経痛、腰痛、過多月経、不妊、下腹部痛
検査
超音波検査、CT検査、MRI検査、血液検査(腫瘍マーカー)
病巣部位
子宮筋層の病巣(=子宮腺筋症)や卵巣の病巣(=チョコレート囊腫)など
治療
ホルモン治療、手術治療があります。症状に応じて治療法が分かれます。
チョコレート囊腫については、がん化の可能性もあります。

実績

過去4年間の手術症例数

2019年 2020年 2021年
2022年 2023年
のべ入院患者数 283 283
手術症例 228 252 230 216 216
2019年 2020年 2021年
2022年 2023年
【子宮全摘術】(子宮頸部異形成・上皮内がんを含む)

開腹手術〈良性腫瘍〉
腹腔鏡手術
膣式手術


32
22
8


27
30
7


24
25
0


4
15
0


9
20
0
【子宮筋腫核出術】

開腹手術〈良性腫瘍〉
鏡視下手術
膣式手術(ポリープ切除含む)


6
6
1


2
10
8


2
1
3


4
3
2


1
1
0
【子宮付属器手術】※子宮全摘術と同時施行例含む

開腹手術〈良性腫瘍〉
鏡視下手術


4
41


17
44


23
40


13
40


22
42
開腹手術
2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
子宮頚癌手術 5 4 7 6 11
子宮体癌手術 14 10 8 23 18
卵巣/腹膜がん手術 10 10 14 19 13
その他のがん腫 0 1 3 3 3
子宮鏡手術
2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
筋腫・ポリープ切除、診断的など 13 23 24 29 29
膣式手術・その他
2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
骨盤臓器脱手術
(子宮脱など)
22 13 9 8 8
円錐切除 29 34 35 40 28
膣壁あるいは外陰部腫瘍切除 - - 3 4 1
バルトリン腺手術 2 2 0 1 4
筋腫あるいはポリープ切除 1
2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
その他
経管ポリープなど
13 10 9 2 5

診療スケジュール

朝診
9:00~
(受付 7:00-12:00)
夜診
18:00~
(受付 16:00-19:30)
朝診 1診 担当医 橋口 田村受付11:30迄 古山 古山予約制 田村
2診 山本(彰)受付11:30迄 井上 山本(久) 山本(彰) 井上 橋口
夜診 1診 - - - 担当医 - -

担当医師のご紹介

田村 一富

たむら かずとみ

部長
  • 資格
  • 日本産科婦人科学会産婦人科専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 母体保護法指定医
  • 婦人科乳癌学会認定医
  • *臨床研修指導医

橋口 裕紀

はしぐち やすのり

副部長
  • 資格
  • 日本産科婦人科学会産婦人科専門医・指導医
  • 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医

井上 裕太

いのうえ ゆうた

医長
  • 資格
  • 日本産科婦人科学会産婦人科専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 母体保護法指定医

山本 久美夫

やまもと くみお

名誉院長
  • 資格
  • 日本産科婦人科学会産婦人科専門医
  • 日本臨床細胞学会細胞診専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医機構暫定教育医
  • 母体保護法指定医
  • ICD(インフェクションコントロールドクター・日本外科感染症学会)

山本 彰

やまもと あきら

顧問
  • 資格
  • 日本産科婦人科学会専門医・指導医
  • 日本臨床細胞学会細胞診専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 母体保護法指定医

古山 将康

こやま まさやす

顧問
  • 資格
  • 日本産科婦人科学会産婦人科専門医・指導医
  • 日本生殖医学会生殖医療専門医・指導医
  • 日本周産期・新生児医学会周産期(母体・胎児)暫定専門医
  • 日本女性医学学会女性ヘルスケア暫定指導医
  • 母体保護法指定医
  • 日本女性骨盤底医学会専門医
ベストドクター

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