化学療法センター
化学療法センターでは月曜日から土曜日まで週6回、通院での抗がん剤治療を行っております。各科医師・薬剤師・看護師・事務職員などがチームを作って、各々の専門性を生かし協力し合いながら安全で質の高いチーム医療を提供できるよう心がけております。
がん化学療法について
がん化学療法(抗がん剤治療)は手術療法や放射線療法と同様にがん治療の重要な治療のひとつです。最近のがん化学療法の進歩には目覚ましいものがあります。新規抗がん薬、がん細胞だけに効く分子標的薬の登場により、以前では考えられないくらいの延命が可能となり、一部のがんでは完全に治すこともできるようになってきました。高い治療効果を得るためには、治療効果がもっとも期待できる標準治療を正しく実施し、副作用を最小限に抑えることが大切です。
患者の皆さまにできるだけご自宅で過ごしていただきながら治療を進めるため、当院におきましても積極的に通院での化学療法を導入しております。
2023年 外来がん化学療法治療実績
消化器内科 |
外科 |
呼吸器内科
呼吸器腫瘍内科 |
呼吸器外科 |
乳腺外科 |
血液内科 |
婦人科 |
泌尿器科 |
脳神経外科 |
合計 |
159件 |
1,022件 |
1,052件 |
42件 |
700件 |
161件 |
139件 |
268件 |
23件 |
3,566件 |
当院での抗がん剤治療のレジメン(治療のスケジュール)は、すべて医学的に有効性や安全性が証明されたものを用いております。
すべてのレジメンが、当院レジメン審査委員会での審査・承認を受けております。
登録レジメン数(2024年4月1日時点)
消化器内科・外科 |
呼吸器内科・外科
呼吸器腫瘍内科 |
乳腺外科 |
血液内科 |
婦人科 |
泌尿器科 |
脳神経外科 |
合計 |
107 |
116 |
40 |
74 |
65 |
39 |
2 |
443 |
2021年 がん患者指導管理料ハ
化学療法センターで治療を受ける方の注射薬調製は、専任の薬剤師が室内併設の安全キャビネットを使用し、無菌調製を行っています。迅速に治療を提供できるよう努めておりますが、使用する薬剤が多い場合や特殊な調製方法が必要な場合、治療日によっては処方される時間が重なる為、注射薬を提供するまでに時間のかかることがあります。処方された薬剤が適正であることを確認し、無菌的かつ安全に調製を行うため、調製時間を要しますがご理解をお願いしたいと思います。
化学療法を受けられる患者さまが「より安全に、快適に、安心して」治療を受けていただけるよう、チームで取り組んでおります。「抗がん剤はこわい」というイメージをお持ちの方も多くいらっしゃると思いますが、不安なことなど、何でもお気軽にスタッフまでご相談下さい。
化学療法センターのご利用方法
完全予約制です。医師が治療計画に合わせて予約します。曜日や時間等の詳細は、外来の担当医にご相談ください。また、当日お越しいただけない場合は各診療科までご連絡ください。
使用時間
- 月曜日~金曜日
- 午前9時~午後5時
- 土曜日
- 午前9時~午後1時
治療当日の流れ
採血や検尿などの検査がある方は、診察前にすませておいて下さい。
検査結果がでてから、各科の外来で主治医の診察を受けて下さい。
診察後化学療法を受ける事が決まれば、化学療法センターにお越しください。
(付き添いのご家族の方は治療時間中院外に行って頂いても構いませんが、連絡はとれるようにしておいて下さい。)
点滴終了後検温や症状の観察をして、問題なければお帰り頂けます。
- リクライニングチェアーとベッドには、それぞれテレビが付いています。治療中休まれる患者さまもいらっしゃいますので、テレビをご覧になられる場合はイヤホンをお持ちください。6病棟1階にある売店でも販売しています(片耳イヤホン179円〈税込193円〉、両耳イヤホン350円〈税込378円〉)。
- 点滴時間が長い患者さまは、外来化学療法室で昼食をとって頂けますが、他の患者さまの吐き気の原因にならないよう、臭いのきついお食事(ラーメン・カレーなど)はご遠慮ください。
- 点滴中でもトイレには行けますので、我慢せずにおっしゃってください。
- 室内でご家族の方に付き添って頂けますが、混み合っている時は待ち合いでお待ち頂くことがあります。
化学療法センターの様子
化学療法室には、12台のリクライニングチェアーと3台のベッドがあり、テレビをご覧になりながら、あるいは音楽を聴きながら快適に治療を受けていただくことができます。
化学療法センターの場所
当院にて抗がん剤治療を実施している患者さまの緊急時の対応について
- 電話等による緊急相談に24時間対応できるよう体制を整えております。
- 万が一の急変時など、緊急時に当院もしくは当院関連病院に入院できる体制を整えています。
*発熱時は必ず来院前に電話でのご相談をお願い致します。
緊急のお問い合わせ先
TEL:072-988-3121(代表)
「現在当院にて抗がん剤治療を受けている」ことをお伝えください。
薬剤部の紹介
治療を行なうことが決定してから、薬剤師が外来化学療法室の中にある無菌調剤室で抗がん剤の準備をします。薬剤師は医師の指示通りに抗がん剤を準備するだけでなく、薬剤に関する患者さまの質問にお答えします。疑問や質問があれば、いつでもお尋ね下さい。
見た目の変化へのサポート(アピアランスケア)
がんやがん治療によって起こる外見上の変化(脱毛・肌や爪の変化・手術痕など)やそれに伴う心理的・社会的な不安についての相談を当センターの医療スタッフがお受けいたします。
「ウィッグ(かつら)をどう準備すればいいかわからない」「爪の色の変化が気になる」「社会復帰を控えて、見た目に対しての視線が心配」といった悩みに対し、患者さまが自分らしく過ごせるように一緒に解決策を考えてまいります。
当院でがん治療をうけている患者さま・そのご家族さまでしたらどなたでも相談可能です。また、完全個室でお話を伺うため、ほかの患者さまに見られたり話しを聞かれたりすることはございません。
一人で抱え込まずに、まずはご相談ください。
スタッフ紹介
化学療法センター長 |
川尻 成美(乳腺外科部長) |
副センター長 |
吉本 直樹(呼吸器内科副部長) |
外来化学療法室のスタッフは、医師・薬剤師・事務員などと連携し、患者さまが安全・安楽に治療を受けられるように努めています。また、治療により生じる副作用や、家庭や社会生活でお困りのことがあれば、解決できる方法を一緒に考えさせて頂きます。不安なことがあれば、どんな小さなことでもお伝えください。
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