2024.04.01

後期研修を終えて(2024年)

研修を修了された先生方よりコメントを頂きました

柳原 貫太郎

「石切生喜病院での外科後期研修を終えて」

大阪公立大学外科専攻医プログラムの2年次の専攻医として、2023年4月から2024年3月まで外科で修練をさせていただきました。1年次は大学病院で修練を行っておりましたが、石切生喜病院で修練を積まれた諸先輩方は皆さん憧れるような活躍をされており、自分もぜひ石切生喜病院で修練を行いたいと思っておりました。私自身、初期研修までは大阪南部で主に生きてきましたので、東大阪の石切生喜病院で修練できることが決まった時には高揚感だけでなく、新たな環境への不安感もあったのは正直なところです。
しかし指導医の先生方は非常に親身になってサポートしてくださり、周囲のスタッフの皆さんにも本当に助けていただきました。時には納涼会や忘年会などの集まりも楽しく参加させていただきました。
手術では鼠径ヘルニアや胆石などの予定手術に加え、消化管穿孔や絞扼性腸閉塞といった急性腹症に対する緊急手術など多岐にわたる手術を執刀する機会をいただきました。高難度手術の助手を担当している際には、指導医の先生方が惜しみなくパールを授けてくださいました。手術修練だけでなく定期外来も担当させていただき、あらゆることに関して主体的にかかわらせていただく機会をたくさんいただきました。主治医として診療に携わるという経験の中には、初めてのことも多く責任の重さに辛くなることもありましたが、指導医の先生方の支えのもと、主体的に診療を行うことができました。飛躍的な経験値を得ることができたと実感しています。今後の長いキャリアの中でも、将来、この1年間は特別なものであったと胸を張って言える経験ができたと思います。
春からは、大阪市立総合医療センター心臓血管外科でサブスペシャルティも含めた修練をさせていただくことになりました。石切生喜病院で培った経験(局所解剖の知識や、手術一般の基礎的なこと、手技のtips & pitfalls、病棟管理、外来診療、スタッフとの関わりなど数え始めれば枚挙にいとまがありません)を総動員し、さらなる高みへと醸成させていきたいです。熱くご指導くださった先生方に感謝し、「石切卒」に恥じない外科医になれるよう精進を続けていきます。1年間ありがとうございました。
柳原 貫太郎

山本 匠

「石切生喜病院での外科後期研修の2年間を終えて」

大阪公立大学医学部附属病院外科専攻医プログラムの一環として2022年度からの2年間、後期研修医として石切生喜病院で勤務させていただきました。
当院は救急指定病院、がん診療拠点病院の指定を受けており、豊富な症例数に携わることができます。後期研修医の間に経験しておくべき緊急疾患(消化管穿孔、急性胆嚢炎、急性虫垂炎など)に対応させていただく機会が数多くあり、貴重な経験をさせていただきました。また、がん診療拠点病院として消化管領域の悪性疾患(大腸癌、胃癌、膵癌、肝癌など)に関して数多くの症例が当院に集積されており、後期研修を行うにあたり十分な症例数を経験することができました。
当科では、上級医の十分なサポートのもと、後期研修医が多くの執刀数を経験できることが大きな特徴です。腹腔鏡下ヘルニア修復術、腹腔鏡下胆嚢摘出術をはじめとして、腹腔鏡下結腸切除術、腹腔鏡下肝切除術、膵頭十二指腸切除術などの悪性腫瘍手術に関しても多数の執刀の機会をいただきました。
執刀した症例を復習し、上級医とのビデオカンファレンスを経て反省し、次の手術へ活かすというサイクルを2年間継続することで自身の手術に対する理解度を深めることができたと感じています。
これには当院外科の上級医の先生の御協力があってこその経験であり、当科では自身の手術への探究やスキルアップのためには十分なサポートを得られる環境が整っていると改めて感じました。
また手術だけではなく、合併症の対応も含めた術後管理、外来診療、化学療法、論文、学会発表など、今後外科医として働く上で欠かせない経験をさせていただきました。

石切生喜病院での2年間は忙しくも充実した研修生活を送ることができました。今後外科医として働いていく上での礎をこの2年間で築くことができたと強く感じています。
この経験を糧とし外科医として日々精進して参ります。2年間ありがとうございました。
山本 匠