柳原 貫太郎
「石切生喜病院での外科後期研修を終えて」
大阪公立大学外科専攻医プログラムの2年次の専攻医として、2023年4月から2024年3月まで外科で修練をさせていただきました。1年次は大学病院で修練を行っておりましたが、石切生喜病院で修練を積まれた諸先輩方は皆さん憧れるような活躍をされており、自分もぜひ石切生喜病院で修練を行いたいと思っておりました。私自身、初期研修までは大阪南部で主に生きてきましたので、東大阪の石切生喜病院で修練できることが決まった時には高揚感だけでなく、新たな環境への不安感もあったのは正直なところです。
しかし指導医の先生方は非常に親身になってサポートしてくださり、周囲のスタッフの皆さんにも本当に助けていただきました。時には納涼会や忘年会などの集まりも楽しく参加させていただきました。
手術では鼠径ヘルニアや胆石などの予定手術に加え、消化管穿孔や絞扼性腸閉塞といった急性腹症に対する緊急手術など多岐にわたる手術を執刀する機会をいただきました。高難度手術の助手を担当している際には、指導医の先生方が惜しみなくパールを授けてくださいました。手術修練だけでなく定期外来も担当させていただき、あらゆることに関して主体的にかかわらせていただく機会をたくさんいただきました。主治医として診療に携わるという経験の中には、初めてのことも多く責任の重さに辛くなることもありましたが、指導医の先生方の支えのもと、主体的に診療を行うことができました。飛躍的な経験値を得ることができたと実感しています。今後の長いキャリアの中でも、将来、この1年間は特別なものであったと胸を張って言える経験ができたと思います。
春からは、大阪市立総合医療センター心臓血管外科でサブスペシャルティも含めた修練をさせていただくことになりました。石切生喜病院で培った経験(局所解剖の知識や、手術一般の基礎的なこと、手技のtips & pitfalls、病棟管理、外来診療、スタッフとの関わりなど数え始めれば枚挙にいとまがありません)を総動員し、さらなる高みへと醸成させていきたいです。熱くご指導くださった先生方に感謝し、「石切卒」に恥じない外科医になれるよう精進を続けていきます。1年間ありがとうございました。