臨床研修について
4.研修プログラム(大阪東研修病院群研修プログラム / プログラム番号:030890303,030890304)
研修プログラムの特徴
1.当院の概要
当院は東大阪市のほぼ中央に位置し、「いしきりさん」として親しまれている石切劔箭神社やW杯開催予定の花園ラグビー場からも徒歩圏内のところにあります。大阪外環状線に隣接する広大な敷地に、外来棟や入院病棟など7つの病棟を構え、最新のCTやMRI装置、血管造影装置はもちろん、放射線治療施設やPET-CT、高圧酸素治療室、透析センターなど、高度な医療機器を揃えています。 精神科や産科、小児科を除くほぼ全ての診療科を有し、東大阪地域を代表する急性期総合医療センター、大阪府指定がん診療拠点病院、救急指定病院として、地域住民や行政からも大きな期待を寄せられています。 各分野のエキスパートと最新の医療機器による高度専門医療を提供する一方で、ほぼ全ての専門診療科の外来を9時~20時までオープンし、無料駐車場や巡回バス網を整備するなどして、地域の「かかりつけ病院」としても気軽に利用して頂けるように一般外来診療にも力を入れています。 また、救急医療センターでは、各専門診療科が積極的に関わり、1ヵ月約300台程度の救急車を受け入れています。常勤医は約100名で、熱心な指導医が多数在籍しています。 初期臨床研修医にとっては、幅広い分野におけるプライマリーケアから高度専門医療までの密度の濃い研修機会を得られる貴重な病院であると自負しています。
2.特徴
当院を基幹病院とする本プログラムは、協力施設としての大阪市立総合医療センター(産科、小児科)、阪本病院(精神科)、藤井会リハビリテーション病院、枚岡医師会、布施医師会に所属する病院群により形成されています。 1年次は4月に2週間の各種オリエンテーション後に研修先の診療科に配属されますが、必須科目としては内科系診療科を合計6ヵ月、外科系診療科を2ヵ月、救急3ヵ月(うち麻酔科研修1ヵ月)を設定しています。 また、2年次1ヵ月の地域医療研修に加え、小児科1ヵ月、産科1ヵ月、精神科1ヵ月も必須としていますが、残りの期間は当院診療科の中から自由に選択できます(3.研修プログラムの1例 参照)。 当直は週1回程度を想定していますが、研修医以外にも救急外来担当医2名に加え、院内当直医4名(合計6名)が同時に当直しているので、安心して研修に集中できる環境です。 研修医室やシミュレータ実習室、図書室を備え、インターネット検索環境も確保されています。研修医を対象とした研修会や研修医自らが発表する講演会なども多数企画されており、院外の研修会や学会への参加や発表も積極的に支援しています。 当院の特徴として、最新の医療機器を備えた高度な専門医療を提供おいて、「愛情・信頼・奉仕」を理念に置き、「かかりつけ病院」として敷居の低い外来診療や救急診療にも力を入れており、研修医にとっては、幅広い分野に置いて、プライマリ・ケアから高度専門医療までをシームレスに経験できる貴重な施設です。
3.研修スケジュール(例)
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
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1年次 | 必修内科 | 必修救急 | 必修外科 | 選択科目 | ||||||||
2年次 | 選択科目 | 地域 | 小児科 | 産科 | 精神科 | 選択科目 |
- 救 急:ブロック研修期間を8週、麻酔科研修を4週とし、合計12週の必修救急期間とした
- 内 科:内科研修の必修期間は24週とし、内科系5診療科(内科・消化器内科・循環器内科・呼吸器内科・腎臓内科)のうち3科目を選択し各8週間研修することとした。また、期間中の週1日(半日)を「一般外来」の並行研修にあてた。
- 外 科:「一般診療において頻繁に関わる外科的疾患への対応、基本的な外科手技の習得、周術期の全身管理などに対応するために幅広い外科的疾患に対する診療を行う病棟研修を含むこと」という規定から、3診療科(消化器外科、呼吸器外科、整形外科)のうち1科目を選択とした。また期間中の週1日(半日あるいは1日)を「一般外来」の並行研修にあてた。
- 一般外来:必修内科・外科研修中に週1回(半日あるいは1日)を目安に、一般外来(内科・外科)の並行研修を行う。所属診療科に関わらず、初診患者、定期的フォロー患者(内科・外科・総合内科)の外来診療を研修する。2年間で4週(20日)が必修であり、1年次中の習得を目指す。不足分は地域や選択科目などで2年次に補う。
- 地域・小児科・産科・精神科:それぞれ4週とした。
- 選択科目:石切生喜病院内全診療科より選択する。2年次後半だけではなく、1年次終了目の6週間も選択科目の期間とした(複数・あるいは必修で選択した科目の選択も可)。
4.研修終了後の進路
当院は、近隣の医科大学(大阪市立大学医学部、兵庫医科大学、関西医科大学など)と、医学部学生の臨床実習や研修医・修練医の実習、臨床研究、指導医の人事交流などの様々な分野で密な連携関係にあります。これまでの当院初期臨床研修修了者のほとんどは、当院の後期研修プログラムへの進級や関連大学への入局を選択しており、新専門医制度が開始されても、関連大学のプログラムに沿って当院で専門医修練を開始することも可能です。 もちろん、他の修練コースへの紹介も可能です。