コラム
前立腺肥大の経尿道的手術
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ホルモン補充療法
閉経後の女性では、動脈硬化や骨がもろくなる状態(骨そしょう症)が起こりやすくなります。
女性ホルモンがコレステロールの産生をおさえて動脈硬化を阻止したり、カルシウムの骨への沈着を進める働きをしてきたからです。
そこで、少量の女性ホルモン剤を数年から10年にわたって内服し、これらの異常を防止しようとする試みが欧米で広く行われるようになりました。これを(女性)ホルモン補充療法といいます。一般に一日一錠の内服ですみますが、女性ホルモンが子宮内膜や乳腺を刺激して、がんの発生を促進することがないよう、黄体ホルモンを上手に併用するのが普通です。
近年わが国でもホルモン補充療法についての知識が広まり、その恩恵に浴する人々がふえてきました。当科でも多くの人々がこの療法を利用して血管の老化を防止し元気な日常生活をめざしています。
前立腺肥大の経尿道的手術
50歳以上の男性で排尿に時間がかかるといった排尿障害を訴える場合には、前立腺肥大が最も多いようです。ここでは前立腺肥大の内視鏡的手術について説明しましょう。
これまでは、経尿道的前立腺切除術が主として行われてきましたが、まれには出血などの合併症が生じることがあり、新しい治療法として、レーザー照射や電気蒸散術、さらには特殊なループを用いた経尿道的切除術など、より安全な機械の開発・改良がなされてきました。
当院でも、電気蒸散術やループを用いた経尿道的前立腺切除術を単独に使用したり、併用して、合併症を減らす努力をしています。